戦争と人間の真実に迫り、ノンフィクション賞3冠に輝いた傑作!
日中の国交が断絶していた一九七〇年に、文化大革命さなかの中国から命懸けで帰国を果たした二八歳の日本人戦争孤児、それが著者の父だった。旧満州に飛び込んで、10年がかりの旅の中で、娘がまるごと受け止めた運命の物語、そして「反日と情愛の国」の等身大のリアル。戦後史を書き換える奇跡の実話。
第1部 家族への道―父の時代(遠い記憶―中国・牡丹江 1945‐1956;失意の底から―中国・牡丹江 1956‐1965;心、震わせて―愛媛/中国・牡丹江/香港 1966‐1970;幾つもの絆―東京/愛媛/中国・北京 1970‐1997)
第2部 戦後の果て―私の時代(父の生きた証―中国・長春/牡丹江 1997‐1998;傷だらけの世界―中国・長春/牡丹江 1998‐1999;歴史を生きる者たち―東京/愛媛 1999‐2006;満州国軍と祖父―東京/愛媛/舞鶴;運命の牡丹江―中国・牡丹江)