バカより高い壁があった・・・・・。
逃げず、怖れず、考えた最終解答。
私たちは死を遠ざけ過ぎてはいないだろうか。
見えないふりをしてはいないだろうか。
死を考えれば、世の中が見えてくる。
自分が見えてくる。
私の人生の記憶は父親の死から始まっています。人生は物心つく頃から始まるとすると、私の場合には人生が最初から死に接していたことになります。それで死という主題をよく扱うのかもしれません。解剖学を専攻した理由の一つも、そこにあるのかもしれない。そう思うこともあります。いまでは多くの人が、死を考えたくないと思っているようです。でもたまにそういうことを考えておくと、あんがい安心して生きられるかもしれません。ともかく私は安心して生きていますからね。(あとがきより)