西欧流の科学・技術万能主義が行きづまって久しい二十一世紀を、真に幸福に生きるために、われわれはどうすればよいのか?著者は、幸田露伴の『努力論』をとりあげ、そこに書かれている“気”のはたらきを中心とした東洋の思想を、現代のわれわれを対象にして考え、さらに深め、これこそが日本人にとって最もふさわしく、自然な生き方だと説く。大変革の時代を生きぬくための知恵とヒントに充ちている。
目次
「努力」ということ
自己の革新
幸福をつかむ知恵
努力を積む効果
物を学ぶ四つの目的
日常を生きる知恵
「気」を率いる生き方
さまざまな「気」の働きよう
「張る気」はいかにして起ってくるか
本当の自分を養う
露伴が語る東洋思想の真髄
宇宙の中の「気」の動き